突然ですが、
家庭教師だろうと、個別指導塾だろうと、グループ集団指導だろうと、個人だろうと大手だろうと、お子さんを指導するうえで、
「問題集」あるいは「テキスト」
は必要です。
塾用の問題集は、一般の書店さんには流通していないものが多く、業界向けの出版社さんが刊行・発売されているものを、塾が仕入れ、お客さん(お子さんと保護者さん)に販売しています。
当然、中身が同じ問題集が複数の塾に出回るわけですが、さすがに価格はそうはいかず、同じ本でも営業方針によって値段の設定が塾ごとにかなり異なるのが面白いところです。
(そろばんとエンピツの出番です。)
一見して明らかに同じ問題集である!!というのは避けたいからか、表紙だけ別の差し替えがされており、中身はそのまま、というケースも昔から存在します。
「え!こんなに!!原価は!?」
と気にされる方も中にはいらっしゃるのかもしれませんが、
「他店より1円でも高ければご相談ください!」
という家電業界さんとは異なりますので、
あくまで値段はその塾さんが決めればいいことですし、表紙がどんなロゴをしていようと、良い問題集は良いので、それがお子さんの役に立ちさえするなら!と多くの保護者さんはお考えなのではないでしょうか。
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お子さんが手にする問題集は様々で、他にも「オリテキ」(オリジナルテキスト。出版社さんからの仕入れでなく、自塾の教務力で作成したもの)もあります。
本格的な製本!!のレベルには及びませんが、
「その塾の教務の方針にあった内容で作れる」
「自作なので、原価がかなり低く、利益が出やすい」
という利点があり、オリテキにこだわる塾もあります。
内部にそこまでの教務力のある人材が居なかったり、教務に割ける時間を与えてもらえないジュクでは作れないでしょう。
かといって、「うちのウリは教務力だ!!」と謎の(だって塾なら当たり前やん)気合で、
「オリテキじゃ!オリテキで格の違いを示すんじゃあ!!フンガーフンゴー」
と高揚につぎはぎだらけの編集をし、ミスタイプまみれの冊子を配布している同業者も恥ずかしいことに存在します。
オリジナルの冊子問題集を作成するのは、塾業界のような閉鎖的な環境にいると、やや特殊な、非日常な感じのある作業なので、
「ま、まるで作家になったような気分だ!!」
と悦に入ってしまうのでしょうか。それは作家じゃないし、共感はしませんが。
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魁が探しますと、まるで自分で作ったように!とまではいきませんが、かなり個別テーマやお子さんの状況に応じた行き届いた、
「オリでないテキ」
が存在します。
企画・編集のことを考えると、けっこう感動します。
そして旧来より、
「問題集を教えるのではなく、問題集で教える」
というのが、指導の軸にある姿勢ですので、ありがたさすら感じます。
オリテキを作成する能力があったり、入念な準備と時間がとれればともチラっと思いますが・・・、魁は教えることに専念します。