お子さんを指導しているとき、あるいは保護者さんと話している際に、どうしても使いたくない言葉というのは色々あるのですが、その一つに
「あとは〇〇くん・さん次第ですね・・・」
というパターンがあります。
これを言うと楽は楽です。
「他人としてやることはやりましたんで・・・」という含意ですので、結果が伴わなかった場合の逃げ口上にちょうどいいんです。
しかし・・・
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ジュク業界では「ラストの刈り取り」と称され、売上とテンションは上がる、大晦日深夜特訓!や正月特訓!の時期です。
同時にジュクの常識は世間の非常識。
年始年末は、多くの方にとってお休みの期間ですし、「年末年始も休むなやー!」「強制はしないけど、稼いでこようとは思わないの?」等の叫びが聞こえてくるような体質の塾はすでに滅びゆく時代です。
とはいえ、受験生を見ていると、その休みの期間ですら「何とか伸ばせるんじゃあないか」「この数日間で、少しでも効果的に前に進められる課題は・・・」等と、指導日のすき間があるだけにあれこれ策謀を巡らせたくなる心理が魁にもあります。
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去るこの年末、2学期末のタイミングで成績が伸び悩んでしまったお子さんがいて、受験を前にしてスッキリしない思いでいると察し、魁が思っていることをそのまま話しました。
「いい結果につなげることができないで、ごめんなさい。」
「この成績を見て、自分は勉強の能力がないとか、何かが不足して負けたと思うな。」
「あなたが努力していることは私が知っています。スラスラ理解して得点できることが才能なのではない。努力できることこそ才能です。」
「だから自分を責めることは1ミリもない。あなたの力を引き出すために、私も工夫し続ける。」
私が見ている90~150分の時間以外は、イマイチ努力ができないというお子さんもいれば、散々練習して応援もされて、なぜか本番で「脳と心のコンディション」が上がらず、苦杯をなめるお子さんもいます。
思ったような結果が出ていないとき、魁も苦しいですがお子さんはもっと苦しいです。
「苦しい」と言葉にできず、モヤモヤした不快感を抱いていることもあります。
ここで「あなた次第!」「不在時や本番のことは助けられません!」と言いたくなりますが、そんなことはお子さんだってわかっています。
ジュク業界の人を見ていると、なぜだか
が多いです。
ビックリするほど謝らないです。
せっかく選んでくれて、頼ってくれたのであれば、結果(&ヨッシャ!!という喜び)をお届けするのが筋。
辛い思いをさせてしまったなら、謝る。(ただし解決への方策付きで)
お子さんにお話した内容は、保護者さんにも簡潔かつズレがないようにすぐ伝えるようにしています。
(お子さんと話してくれればいいですよ、とおっしゃる保護者さんもいますが、魁に申し込んでくださっているのは保護者さんなので)
その度に、保護者さんの言葉から冷静で前向きな熱意をもらい、よりファイトが湧いてきます。