突然ですが、
残念ながら今の魁には実行できないことで、本気の塾ならではのイベントがあります。
それは、「夏の合宿(!!)」です。
さて、久しぶりにその「合宿」というワードを思い出したのは、首都圏に広く展開されているある塾さんが、勉強合宿のスケジュールを発表し、その気合の入り方が教育サービス業界、あるいは保護者さんの間で話題を呼びつつあるからです。
泊りがけ、勉強だけの合宿・・・その日数は驚異の3週間超え。22日間!!!です。
(直のリンクは貼りませんが、すぐ検索できると思いますよ。魁は検索候補に出てきました)

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魁がスタッフ参加したことのあるいくつかの合宿は、完全なる「勉強のための合宿」で、お楽しみ要素は1%もありませんでした。
場所は志賀高原で、期間は4~5泊だった記憶です。
知る限り、香川県の塾で「夏の勉強合宿」というのを聞いたことはありませんので、聞いたことがなければ私にとって存在しないのと一緒です。
主に夏休みの期間に、塾生たちを乗せてバスで所定のホテルに移動し、寝食をお子さんたちと共にしながら朝から晩まで、小休止を挟みつつも10時間超の授業を行います。
財布は貴重品袋へ、テレビなし、スマホは禁止、外出禁止、食事の時間以外のおやつもなし。
ただ問題と向き合うのみ、あるいは、今まで保護者さんの用意してくださった環境に甘えていた自分自身と向き合うのみです。

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長野県の志賀高原は、冬は好スキー場として繁盛しますが、夏には各塾の合宿先としても「お客さん」を受け入れて仕事をしているのです。
場所柄、「勉強嫌じゃあーーー!」となり、逃走しようとしても、電車はおろか、人も通らないながーーーい山道です。
お子さんにとって、保護者さんの手を離れ、退路を断っての「修業期間」とも言えるでしょう。
一方で、スタッフも観光気分というわけにはいきません。
勉強面だけではなく、お子さんの健康面、精神面も合宿中は目を光らせます。
スタッフは毎朝「合宿スタッフ心得」を唱和して、ご家庭から一定期間「お預かり」したお子さんを常に臨戦態勢で「見る」。
塾生を修行する弟子とするならば、合宿スタッフはその期間、師匠であると言って良いでしょう。
授業にしたって、ただたくさん「いつもの授業」を行ってもお子さんが納得しません。
「あれ?これっていつもの校舎でやればよくね?」
と内心思うお子さんがいます。
コスパ?タイパ?悪くないですか??と思われるようなレベルのスタッフは、そもそも合宿スタッフに「選外」で、地元でチラシポスティング(=広告活動)三昧です。

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このままいくと、「合宿の思い出話」で記事が3本できてしまいますので、まとめに入ります。
この合宿の規模と品質は、そのまま「その塾の強さ」を指し示すものであると言えます。
(魁が行った合宿は、志賀高原を全て貸切って運営している、超ふと客状態でした!)
ただ、遠い土地で長時間勉強するだけならば、いわゆる夏期講習に移動と宿泊と観光が付いただけです。
ほぼ1週間(冒頭の塾さんなら22日間!!)、お子さんの生命をお預かりするのは、塾としての覚悟が必要です。
凡百のジュクには不可能です。
- 教務力(来てよかった!と思われる授業)
- 人材力(学生スタッフの優秀さがキーポイント)
- 企画、運営、調整力(行動の試行回数と事務処理のレベル)
- 単純に財力(そのまんま。今までの評価そのもの)
- なにより、お子さんをよく見て、守り育てようとする心(覚悟)
の勝っている塾だからできる、お客さんへの証明なのです。
これを達成できる塾さんが、高松にも増えていけば、ひょっとすると混迷する今の受験状況を打開する、希望ある発展が教育サービス業界に訪れるのかもしれません。
