突然ですが、
最近、魁が気を付けられるようになった、指導時の注意点を述べます。
ヘソを向ける
1:1で指導をする家庭教師ですので、
「お子さんの様子がよく見え、伝わる角度」
って何度なのだろう???と考えてきましたが、
「へそを向ける」
というやや古い表現がピッタリくることがつかめました。
人と人がやり取りをする際に、
「正対する」「顔だけ向ける」「見もしない」「横並び」・・・
と、それはそれは多様な向き合い方があります。
通常の感覚では指導上ありえないですが、目線を全く交わさないでノート上にのみ目をやり、言葉だけの応酬をしているようなら、きっと「伝えたい技術」や「熱意」の伝導率(仮)は低いはずです。
物理的な理屈というより、相手にしているのは「問題と解答」だけではなく、お子さんという人間です。
よって、言語+非言語で、魁からお子さんが受け取りやすいように、かつ「あなた(おこさん)の状況に極限合わせて」、時間を進めていく必要があります。
例えば、読者さんが職場に出勤した際に、上司や同僚に「朝の挨拶」をされるでしょう。
(謎の儀式や朝礼は除きます。個人間のあいさつです)
貴方のあいさつに対し、「目を向けない」応対をされたら、翌日からその相手にあいさつするのをためらうようになるはずです。
お子さんはもっと敏感で、目を向けない指導者へ自分を開示してくれるのは、遅くなるか、あるいは永遠にしてくれないかもしれません。
かといって、常に正対されたり、凝視されると、圧迫+緊張+疲労を感じてしまうでしょう。(朝のあいさつもそうです。顔を向けてくれたら上々!)
魁はオンラインでも指導をしていますが、オンラインは画面越しに正対です。
ただし、相手が直に存在するわけではないことと、ワイプ画面からの目線中心なので、前述の圧迫+緊張+疲労で追い込まれづらいようです。
ついでに宣伝すると、オンラインでも成績は上がります。
(仕組みの問題ではなく、指導者の技巧によります)
合わせて考えると、指導時間スタートの時点で、一番ニュートラルな状態は、お子さんの視界に概ね45度くらいに魁が入っている状態だと学びました。
お子さんの状態を観察でき、目を合わせやすく、ガン見されている感じもしない角度です。
ご家庭によっては、その角度に近づけられるように調整をお願いしたケースもあります。
時折引く
同時に、よりよく!と指導をすればするほど、熱中すればするほど、お子さんも魁も、前のめりになっていきます。
物理的に徐々に近接していくこともありますが、視野や心理が狭い状態になります。
これはテレビゲームに熱中しているうちに思わず姿勢が前傾になったり、周囲の音が耳に入らなくなる状態と近いです。
この集中しきった状態自体は良いのですが、ゲームに興奮した後にグッタリと集中力が切れやすいように、いつまでも続くものではございません。
1回の指導の中で、指導したいことが一項目ということはまずありません。
お子さんの指導時間の中で、
一瞬間をとる、仕切り直す
という瞬間が必要です。
(その加減や、必要なタイミングというのは、現場でお子さんと接していないとわからないかもしれません)
プロ野球のピッチャーがマウンドを一旦外したり、バッターが間を嫌って手を上げたりするのと一緒で、
「勢いに乗ってきたからそのまま進むんじゃああ!!!」
的なバブリーオラオラ状態(!!)から、わずかに冷静になるイメージです。
そのためには、わかりやすく、
「物理的に一回椅子を引く」
「椅子がないご家庭なら、意識して魁自身の姿勢を後ろに引く」
をやります。
お子さんが集中しきっているとき、とは書きましたが、「説明しても理解ができず、行き詰った時」や「集中力が出ないとき」にもこの
「いったん引く」
は使っています。
何かスペシャルな反応がお子さんにももたらされる!というよりも、魁の方が次の手立てを考えられるように思考が整理できます。